INTERVIEW ─ 開発者に聞く

見聞きしたことを、
全てAIに渡したかった。

杉浦 治株式会社 学びラボ 代表取締役 / 研修講師 / MeetSketch 開発者

MeetSketchは、ただの文字起こしアプリでも、グラレコアプリでもない。一緒に会議に参加する、あなた専任のエージェントである。なぜこのようなアプリが生まれたのか——背景には、研修講師として現場に立ち続ける杉浦自身の「本当に使えるものにしたい」というこだわりがあった。

MeetSketchで、いちばんこだわったのはどこですか?

私はふだん、企業研修の講師をしています。毎日のように、人が集まって話す場に立っている。だからこそ、その場で交わされる情報を取りこぼしたくなかったんです。

一番こだわったのは、研修という自分の現場——いわばドメイン知識に合わせて、精度をとことん詰めたところです。詰めた点は二つ。発言を構造化する精度と、的確な調査結果が返ってくる精度。この二つを、自分の現場で本当に使えるレベルになるまで、ずっとチューニングし続けました。

だから、話があちこちに飛んだときも要点がきちんとまとめられたり、あいまいな数字や固有名詞が出たときにその場で裏を取れたりする。

単なる書き起こしではなく、その場でリアルタイムに事実確認をして、論理の飛びを見て、足りない情報を補う。ここが、ほかの文字起こしアプリとの一番の違いだと思っています。

一番使っている機能はどれですか?

私が研修中に見ているのは、リアルタイム調査がメインです。場合によっては、参加者に共有することもあります。大事なのは、きちんと必要な調査をしてくれること。調べても、不要な情報が増えるだけでは困ります。

最初はうまくいきませんでしたが、調整を繰り返した結果、必要な情報をちょうど良いタイミングで返してくれるようになりました。自分が忘れがちな論点まで拾ってくれるので、本当に頼りにしています。

普通の文字起こし
記録は残るが、会議が終わって読み返すまで活用できない。
MeetSketch
その場で間違いや不備に気づける。質疑には裏づけの事例やURLが即座に出るので、受け答えの質が上がる。

開発が最も難しかった点は?

本当に難しいのは、どこで区切るかでした。粗すぎても意味がないし、細かすぎても使えない。この区切りの見極めに、開発でいちばん時間をかけました。

正直に言うと、グラレコを出すだけなら誰にでもできます。要約して図にするプロンプトは、どこにでも転がっている。そうではなくて、会話の流れを見ながら自動で話をまとめてほしかった。

研修では休み時間中に、それまでの講義の内容をグラレコで表示します。受講生には非常に喜ばれるんですよ。

音声以外の情報も、拾えるんですか?

MeetSketchには「環境観察」の機能があります。PCの画面をウォッチしたり、スマホ経由でホワイトボードなどの見えている情報を拾うものです。

多くのアプリは、音声だけを拾いますよね。でも、それだけでは足りない。ホワイトボードに書かれたこと、共有された資料、参加者のリアクション——それらも全てAIに渡したら、革新的に仕事がスムーズになるんじゃないかと考えました。

カメラで画面を認識させておくと、映った資料が補足資料として自動で取り込まれます。それに応じてグラレコやサマリーの内容も整理されるので、音声だけで進めるよりも精度が高くなります。

研修ではきちんとセッティングしてから始めるので、会場の様子なんかも記録に残せるんですよ。

サマリーは、普通の文字起こしや議事録と何が違うんですか?

発言をそのまま並べるのが、普通の文字起こし。MeetSketchのサマリーは、構造化して、適切な区切りでまとめています。しかも、後から名前や内容を直すと、サマリーも再構築されて差し替わります。

議事録はサマリーをベースに書いています。文字起こしだけでは話の繋がりが見えませんから、時系列でただ内容を羅列しただけになってしまう。それを議事録にしても、あまり意味がありません。

だからサマリーが、一番の記録になる。逐語録であり、目次であり、証拠。何があったかを確かめたいとき、立ち返る場所になっています。

どんな人に使ってほしいですか?

MeetSketchは研修講師である私自身の現場に、とことん合わせて作ったものです。自分が本当に使えるかどうかを基準に、精度を詰めてきました。

ですから人によっては、機能が多すぎたり、使いどころが違ったりするかもしれません。誰にでも刺さる、とは言わないつもりです。

それでも、合う人には確実に役に立ちます。たとえば、こんな方です。

01
人が話す場で、情報を扱う人会議・研修・商談・面談など、その場の情報を後で報告書にするなど活かす人。
02
メモを取り、その場の情報を大事にする人交わされた言葉を「流して終わり」にしたくない人。
03
AIと一緒に考えたい人ひとりで抱えず、AIとブレストしながら仕事を進めたい人。
04
“相棒”を連れて行きたい人会議中にメモを取ったり、ミスを指摘してくれたりするおせっかいな相棒に居てほしい人。

MeetSketchは自分のためにチューニングして開発しましたが、ここはいくらでも変えられます。まずは既存のアプリケーションを使ってみて、痒い所に手が届く”おせっかい”なところを体感していただけたら嬉しいです。

その場の情報を、全て味方に。

指示も操作もいりません。同席させておくだけで、自分から動きます。